2014年5月25日日曜日

御社内にも社内起業家は、います

 

社内にいながら新規事業を起こす人なんてどこにいるだろうか。 そもそも起業家といえば、古巣を飛び出し、華々しく新しい事業を起こす人ばかり。と思いがち。 だが、独立するほどでもなくて「社内起業家」と呼ぶべき人もたしかに存在していると私は考える。 

ここで指す社内起業家とは「この会社でイノベーションを起こしたい」「別に注目されなくてもいい、独立したいわけでもない。ただ会社をよくしたい」と思うような人のことだ。 これくらいなら大なり小なり誰しも思うことだろう。 なんとか一人前になり、会社の問題点も見えてきた頃、「この会社はここがダメだ」と悟る。そんな人はいっぱいいる。 だから、社内起業家は大企業の中にだって、中小企業にだって、ベンチャー企業にだってあまねく存在する。

 ただ、社内起業家がまとう衣がある。それは皮肉屋の衣だ。 
「この会社は大きすぎてイノベーションどころではない」
「この会社はリソースを取られすぎて、新しいことが起こせる余裕がない」
「新しい提案など現状維持派がつぶしてしまう」
「こんな話、上が聞く耳を持たない」 
とかんがえる皮肉屋の心の内には、それを実現するのを目にしたいと考える理想屋が同居している。 その理想、踏みつけられているかもしれないが、死んではいない。 

考えてみて欲しい。皮肉を持つように至ったのは、過去に理想を裏切られたとか、そもそも理想を持ったことがあるからだ。 皮肉屋の心を動かせば、きっと手を貸す。
だから、そのアイデア、諦めないでください。 
気に入らない奴には噛み付いていけ。 じゃがりこで顎を鍛えろ。

2014年4月16日水曜日

2013年9月10日火曜日

もっと知られるべき、『科学系コンテンツ監修』の醍醐味


リバネスには「科学コンテンツの監修」という仕事がある




マンガ「新抗体物語」(協和発酵キリン)日本テレビ「リアルロボットバトル」サブウェイ「野菜ラボ」すずひろ「さかなラボ」など、すべてリバネスの仕事として関わってきているものだ。
これらの共通点は、すべてのコンテンツにサイエンスが絡んでいること。

コンテンツ監修のお仕事とは

私は、ここにサイエンスブリッジコミュニケーターとしてかかわり、よりよいコンテンツができるように努力してきた。
具体的には、漫画家や編集者、テレビ局の制作、演出スタッフ、ディレクターの方々、web制作会社や、映像制作会社など多数のクリエーターをパートナーとして、彼らに「科学の面白さ」を伝え、刺激する役割を担う。
科学コンテンツの発信・監修の仕事を経験してきて、ここが楽しい、面白いという部分があるので、それについて書く。

魅力を一文でいえば


コンテンツ監修の魅力は、多様な表現手段と、多くの人に届き、時間を超えたコミュニケーションを可能にしてくれる、その源流になることだ。

多様な表現手段をとる

Web、テレビ、書籍、マンガ、雑誌、Twitter、、、「科学」が載らないメディアなんかない。裏をかえせばおおよそ人が気軽に手に取れる何かにはタッチできる。今名前が出ていなくても、これからも色々できる可能性がある。「科学をわかりやすく伝えて、コンテンツ化する媒介となる」スキルさえあれば、形式には囚われない。
どんな表現ができるだろう!?とワクワクせざるを得ない!

多くの人に届く

そもそもリバネス的には、出前実験教室の限界を突破し、多くの人に届けられるようにするためのコンテンツづくり(雑誌someoneしかり)なので、ここは捨てられない魅力だ。ポートフォリオ的には、実験教室がディープで強烈な体験提供のための仕掛けで、マスメディアやwebを使うのは思い掛けない出会いを広く届けるための重要な施策だ。
webPRの代理店やテレビ局、新聞社などの集団パワーで、ふだんから何万人と関わる媒体を通じて、科学コンテンツがぶわっと広がるのは痛快だ。

時間を越える

文字にしたりすると、いいのが時間を超えること。発信と受け取るタイミングに時間差があっても大丈夫なのが、いいところだ(Twitterをのぞく)書籍やテレビ番組の場合、あのときアレみてましたよ!と言ってくれる人がでてくる。Twitterもリツイートの連鎖とか、Youtubeの再生数が地味に伸びていく様なども、「アレみてましたよ」発言に等しい感覚で、これが嬉しい。

その源流になる

出来上がった作品群をみて、どれも自分の知恵や愛情や汗が染み込んでいるような気がしてくる。というのは愛着を持ち過ぎなのかもしれないが、何か創作物をつくったことがある人ならわかってくれるだろうか。「自分がいなかったら、これらは存在していなかった」と心の底から思えるのだ。いままでたくさんのマンガを読んだり、番組をみてきたが、自分が作ったものは格別だ

結論

自分は「コンテンツの発信の源流」という感覚は、多くのサイエンスブリッジコミュニケーターが味わえる部分だと思います。「これらのコンテンツがあるおかげで、今がある」と思えるような仕事をずっとしていきたいです。なにか作りたい人は、一緒に働きましょう。


2013年8月25日日曜日

モデルロケット開発教室を終えた中学生へのメッセージ



宇宙開発の世界は、常に新しいことに挑戦する世界ですから、誰もが必ず失敗を経験します。それが、すごくいいんです。

例えば、今日のロケット開発でうまく飛ばせた人も、開発はそこで終わりません。


もっと軽くできるかもしれない、もっと正確に着地させられるかもしれない。

ロケットが壊れるまで、限界にチャレンジすることができます。

壊れてもいいんです。なおせばいいのだから。
「無理」かもなぁ、という限界のところに敢えてつっこむのです。

壊れてもまったく恥ずかしくありません。


もし、周りのひとに「どうせ無理」と言われても気にせず、闘ってください。




2013年8月12日月曜日

分析の成果自体はサイエンスだが、分析の行為はアートだと思う次第


社内でとあるアンケート分析の経過報告を行った。

そもそも調査のしかた自体が新しかったこともあり、
集計結果だけでも面白いものになったと思う。
しかし、分析となると、通り一遍の説明ではダメだと思う。
今回は「これだ」と思う切り口に辿りつけた。
時間はかかったし、もっと冴えてる切り口があるようにも思う。



集計してグラフ書いて、有意差とって、、、という部分はサイエンスであり
誰がやっても同じ結果を得ることができるが、
何に疑問を持つか、どうしてその解析手法を選ぶのか?という部分は、アートだ。
どの手法が選ばれる、どういう分析を施すかは、分析者のアーティスティックなセンスによるものだと思った。

きっと分析官が違えば、違う示唆を得るにちがいない。

もっと自分の分析センスや、「こういうことがわかったら面白いよね」という感覚を
たくさん考えてストックしておきたい、と思う。

2013年7月29日月曜日

リバネスの企画の品質管理(QC:Quality Control)

研究者集団のリバネスの、社風というか仕事を進める雰囲気について書いてみます。
突然ですが、理系大学院生ぐらいになると、批判的思考ができる人多いですよね。

研究者ならキッツいダメだしは得意だよね?

大学院生〜研究者ならば普段の研究活動や論文セミナーなどで立派な論文の穴や未検証の点を突くといった思考法をトレーニングされています。その鋭さでもって、企画者が一生懸命考えた企画のクリティカルな点を指摘しあっていくと、どうしても「激しく切り結ぶ」ようなプロセスになることもあるわけです。

リバネスでは、雑誌の企画をつくったりするプロセスで、意見の衝突がよく起こります。今日はなぜか、科学雑誌『someone』を作る中で、品質管理(QC)についてガクガクの議論になったことを思い出しました。

クオリティを高めるためには建設的批判が欠かせないよね


ついチェックをお願いされると良かれと思って批判的思考や凝り性を発揮するリバネス人は多いです。いいもの作りたいから、建設的批判はマストであり、叩けば叩くほど強い企画になる、と思ってる面もあったのかもしれません。すると、振り返ってみればQC担当とはいつの間にか容赦ないダメだしをする人、みたいな誤解が広がっていたように感じます。

とはいえ、「真剣なのだから批判も当たり前だろ?」という面も否定できません。馴れ合いからは鋭い意見はうまれないからです。しかし、当時の議論の結果、QCの最終責任者が「ダメだしをする人」ではダメだ、と結論づけることになったわけです。

ボコボコにするだけが品質管理じゃないよ、という気づき


その当時の議論の結果は一言でいうなら
QCとは、製品が価値を発揮するプロセスを全て見渡し
人と人のラインの流れを整える人。関係を作る、直す役割
という言葉に凝縮されます。


だから、QCを行うときは「諦める決断もする」という選択肢も持っていることをよくよく理解して行うべきなのです。負担にならないようにまとめるという道もある、凝り性を発揮しまくるのは時間が無限にあるときや趣味のときはOKですが、時間と相手がいるビジネスではどうしても制限があると理解するべきだったのです。



2013年7月22日月曜日

自分のことを何と言うか。

自分のことを「システムエンジニア」ではなく、「システムコンサルタント」と言いたがる人の特徴。 - 感謝のプログラミング 10000時間

 というような記事を読んだわけですが
かつて「自分は◯◯です」をズバッと言えなくて困ってたなあということを思い出しました。
また、いろいろやった人ほどこれを言うのが難しいということも、
周りを見ていてなんととなく感じています。

殊に自分は、転職もしたし、事業部変わったりもしました。
取り組んできたプロジェクトもけっこうな数になりました。
種類としては教育、出版、マーケティング、PR、ブランディング、商品開発、人材育成、採用戦略など多岐にわたっているがために「自分は◯◯です」を一発で言い表すことがなかなかややこしくなってきました。

もちろん「自分はサイエンスブリッジコミュニケーターです」という手があります。
そこで思うのは、もっとサイエンスブリッジコミュニケーターが有名にならないといけないな、ということです。
それは修士だ博士だと学位を持つということではなく、
もちろん科学館で働いたとかそういうことではなくて、
サイエンスを理解し、相手に伝わるかたちを構築し、それをビジネスにつなげることを実践する人という意味です。

会社のステージ的にも「新規に事業・プロジェクトを興すこと」が推奨されている、ということも背景にあると思います。

もちろん実験性・新規性や「まだ見ぬことへのワクワク」が
仕事のモチベーションのかなりの部分を占めるリバネスの仕事の性質もあると思います。

要は、この言葉や職能自体がリバネスの独自ポジションなのです。

僕の仕事の一つはこれを広めることにあります。
リバネスで働く人それ自体や、
「サイエンスブリッジコミュニケーター」という言葉が内包するイメージ、
これが「こういうものだよね」とみんなから期待されるように持っていきたいわけです。

こういったブログ執筆や、採用活動、営業活動を通じて
それを発信していこう。と思った次第でした。


もしリバネス自体や「サイエンスブリッジコミュニケーター」という言葉を作った人と
話してみたい、という人は、リバネスの役員とランチをしながら話そうというイベント(Visionary Cafe)というのがありますので、ぜひ参加を申し込んでみてください。

2013/7/28 第1回 Visionary Café 開催! | 最先端科学のリバネス-Leave a Nest-